介護報酬、2.27%減額決定｜公認会計士・税理士　伊藤暢朗会計事務所

　政府・与党は12日合意した2015年度予算案の一般会計において、介護サービスの価格の基準となる介護報酬を9年ぶりに下げ、2.27%減額することを正式に決めました。
　サービスの単価は、利益率が1割前後と高い特別養護老人ホーム（特養）やデイサービス（通所介護）は大幅に4.48%下げる一方で、認知症向け施設の利用料については0.56%上げる方針です。
　介護報酬の上乗せ要因としては、全産業平均に比べ賃金が10万円低い介護職員の人手不足への対策として、事業者への加算措置を1人あたり平均1万2千円/月を積み増すために1.65%引き上げる方針です。
　この結果、保険料負担、利用者負担、国・地方の財源負担が全体で2千億円超抑制できる模様ですが、特養や通所介護の業者にとっては減収となるため、経営努力が必要とされます。